2018年03月14日

叱っていただいた思い出

今朝、久しぶりに工事を発注いただいたお客様、昨日で90歳になられたと聞きました。女性です。

 
私が担当なんですが、前にお世話になったのは約9年前でした。

 
その時に、こちらのお客様に教えていただいた事は、営業をしていくうえでずっと頭の片隅に置いていました。

 
それは「私は奥さんではありません!」とお叱りいただいたことです。

 
当時80歳でお一人でお住まいでした。

私がお客様をお呼びするのに「奥さん」と言ったことに何度目かでこう言われたのです。

 
「私は奥さんではありません!私は郵便局で40年以上働いてきて、一度も奥には入っていません。あなた、勝手に奥さん奥さんと決めて呼ぶのはあまり良いものではありませんよ」

 
衝撃でした。

 
まさしくその通りだと思いました。

自分は何も考えずに奥さんと呼称していましたが、ほんと奥さんではないです。

浅はかだったと思いましたし、丁重に謝罪し、自分は何も考えていなかったと話をしました。

 
数百万の水廻りリフォームで、たくさんの職人が入場する現場でしたので、すぐに全員にこの話を伝え、私も気をつけるので、思い込みや思いやりなく奥さん、奥様と呼ばないよう話をしました。

 
 
あのとき色んなことを考えました。

 
結婚していることがスタンダードだという感覚は固定概念であり、それは不特定多数を相手に商売する者として持ってはいけない。

 
また、子供がいるということも分かった上でお客様に子供さんの事をお聴きするのはよろしいが、いるかいないか分からないお客様へいきなり子供さんは?と聞いたりするのも未熟すぎるなと。

 
結婚や子供や離婚や、また障害や死別やいろんな事があり、中には何気ない一言で傷つけてしまうこともある。本人にしかわからない想いはある。

 
 
以前にピシャリとお叱りいただいたことで本当に成長できたと思えています。

 
今日は昔にこんな事を言っていただきありがとうございましたと伝えました。

 
「よく覚えてくれているのね。私は忘れてしまったわアハハハハハッ」と言ってくださいました。

 
知らぬ間に歳を重ね、他人から注意される回数は年々減りますが、絶対にありがたいことであると今日も思いました。

 
またお世話になるので施工もきっちりさせていただきます。

 
 
 
 
 
posted by orangeknight at 11:54
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