いつも会社で言っているが、次また工事をさせていただこうと思ったら、きちんと工事をするだけでは全然ダメである。
きちんと工事をする。いわゆる良い仕事だ。
もちろん腕の悪い職人がしたような仕事は論外だ。そんな人はうちにはいないし、そんな次元の低い話ではない。
お客様は、リフォーム工事は失敗することなんてないと思っている。
しかし、現実は違う。
工事請負代金が大きくなればなるほどその確率は上がる。
100万より200万、500万より1000万。
2000万、3000万のリフォーム工事になると、もうそこは担当者の腕次第と言っても過言ではないだろう。
もっとも、ノウハウの無い担当者や会社に、大きな金額の受注は不思議と舞い込まないので、見えない力で失敗が防がれている側面はあるかもしれないが。
きちんと仕事をするのはあたりまえとお客様には見なされている。
まぁプロがするんだから、間違いない工事をしてくれるだろうと思われているし、しないといけない。
厳密には職人の腕にはいろいろある。
素人に分からないそれは、看護師しか分からない医者の腕みたいなものだと表現すればわかりやすいだろうと思うし、外科医どおしでお互いの手術をみたら実力がわかるのと同じだろうと考えている。
ある程度のレベルに達したら素人には分からないし、いろんな医者がオペをするように、許容範囲というものが存在するので、冒頭で述べた腕の悪い職人は弾かれるが、そのレベルに達した職人は市場に流通する。
その点ではどの業種でも相違はない。
市場に流通するのは、営業担当者や現場管理担当者も同じで、我々みたいなのがたくさんいる。
その中で選べれるためには何が求められているか。
ここにまず気づかないといけないし、注力しないといけないし、達成できないとリピートはないのが現実だ。
次、また呼んでいただくために最も必要なもの。
それはコミュニケーションに他ならない。
それ以上のものはない。
私はリフォーム業界に入り24年であるが、お客様が生活されているところを工事するリフォームの世界には、それ以上のものは存在しないと思っている。
きちんと工事をする、良い仕事をするなんてあたりまえである。
それにプラスアルファで、挨拶、報告連絡、確認、約束、信用、気遣い、デリカシー、そしてスピード、そういうものがお客様に選ばれる最大の要因になるのだ。
なぜ私に次から次に工事の依頼が入るのか。
私がした仕事と、うちの他の社員、また他の会社の方が担当する、6畳の畳の部屋をフローリングにする工事の何に違いがあるのか。
先ほど述べた事だけだろう。
早くしてくれてありがとう。
職人さんの挨拶が気持ちいい。
長郷会長のことなどよく言われるが、低姿勢で笑顔が素敵な職人さんだった。
大工さんが1つ1つ確認してくれた。
養生がしっかりされていて嬉しかった。
荷物移動のとき、大工さんが手袋を履き替えていて感心した。
毎日時間どおりにこられて、きちんとした職人さんだった。
基本、このようにお褒めの言葉をいただくのは、うちの会社の人間なら完全に共有しているだろう。
フローリングの貼り方が圧巻だった。まさか6畳を半日で!とか、床材と壁との取り合いが、このバチった(経年で歪みを生じた)我が家に対して大したものである。なんて、言われたことはないだろう。
そういうところである。
それなのに、いまだに多くの社員や職人はそこではなく、いや、心では分かりかけているのかもしれないが、きちんとした仕事をしていたら、次、また呼んでいただけると思っているし、そこに注力している。
そんなステージはもう過ぎたのだ。
今気づかないといけない。気づいて、行動をよりアップグレードさせたもののみが存続できるのだ。
生き残るって甘くない。勝つか負けるか。