当たり障りのある仕事をしましょうと社内でよく言います。
なぜそう思うに至ったかと言いますと、営業をしていてお客様のことを本当に想って提案していくと、当たり障りのある事も聞かねばいけませんし、お客様からも私に対して仰っていただいたほうが工事が必ずうまくいくからであります。
見栄えや仕上がりばかりを重視し、例えばキッチンのプランを考えさせていただくと、完成後の仕上がりは非常に見た目には良いのですが、実は長年使うにあたりもっとこういうふうにしたら良かったとお感じになられるお客様は多いです。
そこをもっと突っ込んで奥様の台所での動き、またその癖、キッチンの天板の仕上がりの高さを算出するにあたり体重までは必要ないですが、身長はお聞きしたほうがよりしっくりくるものをご提案できます。
お客様の想いや考えをそのままプランに反映させるのも私は間違っていると思います。
もちろんそれを第一に考えさせていただくのは当然ですが、違うとご指摘させていただくことも大切ですし、経験や想像でプロのご提案をしたうえで、それでもお客様がそうしたいと仰られたらそのようにさせていただくというのが大切ではないかと思います。
最近の世間一般の傾向として、とにかく営業マンが受注が欲しいから、また相見積もりが多く、金額を第一にお考えになられるお客様が多いからと営業マンが思い込み、とにかく揉み手で安価な浅いプランを当たり障りなく提案することが多いように見受けられますが、それでは真のお客様の満足は得られません。
お客様はそんな表面的なものを望まれていないと思います。
現に私は言うことを言うのでお客様から怒鳴られたことも怒られたことも多々ありますが、それは私の言い方が未熟なだけでお客様のことを想って言っていますので、そんなお客様も非常に高い確率でリピートをして下さいます。
むろん私が若く、お客様のほとんどが私より年長で人間ができているということは否定できませんが、長年生きてこられたからには相手もこちらを見抜く力はお持ちです。
当たり障りなく受注することに邁進することはそのことからもむしろお客様を馬鹿にしているのです。
社内でもそうです。当たり障りのある話を社員どうしでしないとむしろギクシャクするものです。
根の部分で繋がっていたら、目的や想いが同じなら一つ一つの仕事に対しては真剣に議論し、時には言い合いになれば良いと思います。
そして、必ずその話が終わったらお互い引きずらないのがルールですし、話をまとめて終わることが鉄則です。
そうすると自ずとベクトルはそろいます。
お腹の中にためこんだり、かげでぐちぐち言うよりは面と向かって当たり障りのある話をするのが絶対に重要です。
当たり障りのある仕事をしないといけません。
相手に心で接しないといけません。
もちろんデリカシーや配慮、そして思いやりの気持ちをもったうえで。