4月にオープンの姫路別所店の話は昨日にさせていただきました。昨日の続きですが、この物件との出会いにはエピソードがあるんです。
秋から姫路駅より北東ラインを中心にうちの店にする物件を探していました。
いくつか候補はあったんですが、イメージしているのはとにかく広い、大きな物件でした。
一概には言えませんが、飲食店みたいな高頻度のリピートがないうちのような業種において、やはり個人の店みたいな感じより、大きな施設のほうがお客様がお気軽に来店しやすいと思っていまして、そういう物件をさがしていました。
いくつか物件をまわり、都度オーナーさんや不動産屋さんに鍵を借り、中身もいろいろ見させていただきました。
そのなかでひときわ僕の心を踊らせる物件がありました。
それが今、工事をしている姫路別所店なんです。
外観を見ただけでイメージがパーッと広がりました。そして中も見せてもらいました。
100坪以上の室内がワンフロアにあり、うちではなかなか手がでない自動ドア、必ずでる在庫を置いておける広い倉庫、そして築浅のきれいなまだまだ生きている建物。
何をとっても僕には最高でした。
目を閉じると、うちの社員がにこやかにたくさんのお客様を接客している開店日、のぼりやたくさんのPOPで賑やかな店内、色とりどりの最新のシステムキッチンやシステムバスの展示が見えました。
くっきりと浮かびました。
ここを貸してほしいと思いました。
おそらく感動も抑えきれない顔だったと思いますが、次の瞬間ガーンと落ちました。
僕が「こちらの家賃はいくらですか?」と聞くと「今まで借りていただいていたドラッグストア様には75万円でお使いいただいていました、ニコッ」という返事が返ってきたんです。
心の中で「あかん、払えへん、そんな金額…」と瞬時に思ったのをはっきりと覚えています。
でも、それでそうですか~なんか言っていたら商売なんかできません。
その物件を貸し出しているのは、テレビCMもしている誰もが知っている大手の会社、個人の所有物ならともかくダメもとで聞いてみました。
「家賃が高くて借りれないんですが、20万くらいなら払えるんです(笑)、大事に使いますのでどうにかなりませんか?」
僕は無茶苦茶なことを言っていることは分かっていますが、真剣に言ったつもりです。
そこには数人いましたが、その物件の担当者の方は言われました。
「私どもも大切にお使いいただける方にお借りしてほしいんです。ただ、そのような金額でどうぞとは即答できませんし、私にもそんな決裁権はありません。一度持ち帰らせていただきます」と苦笑いでした。
でも、その方がおっしゃってくださいました。
たしか、希望があれば申し込み用紙と同時に書いて送って下されば上には出しますよと…。
「わかりました、よろしくお願いします」と頭を下げ、その場を後にしました。
運転しながら、帰りながら、なぜかウキウキした気分になりました。
「良い物件と出会えたぁ」とウキウキたのを覚えています。
帰ってからすぐにしたのは「お手紙」です。
自分のこの想いと気持ちを伝えて、なんとかうちにも払える家賃にしていただかないと借りたくても借りれません。
会社を初めて現在ちょうど5年です、夢はこうこう、理念はこうで、僕はこうしたい、だからぜひ貸してほしんです、という内容の文章を書きました。
それだけではお世話になってばっかりなので、僕はまだまだ店をだす、その際全国にある御社の物件もたくさん借ります、と約束として書きました。
そして、それをすぐに送りました。
しばらくして返事がありました。
「家賃のところが少々無理があるんですが、あと少し上乗せしてもらえませんか?うちの上司がそれを条件に上に交渉すると言っているんです」とのことでした。
僕も無茶は承知なので、少し上乗せし、それでお願いしました。
しばらくしてまた返事がありました(とにかく大きい会社なので、返事などに時間がかかるんです)。
うちの支社の役員が、非常に興味をもってくれ、おもしろいやないかと言っているので脈有りかもよという内容でした。
嬉しかったです。あつかましいお願いだったんですが、一生懸命書きましたので、きちんと読んでいただきありがたいなぁと思いました。
支店を通り、役員の方、そしてその上の役員などの方などを通過し、「社長の机」にまで行くのに約2ヶ月かかりました。
大企業ってそうなのか、と思ったのが「社長の机」に行ってから、見てもらうまでに1週間かかったそうです。
そして返事がありました。
「良かったですね~、決裁が全てとれましたよ。うちの役員は、魚住さんの手紙を相当気にいったんだと思いますが、返ってきたものに2重○がグリグリ書いていましたよ(笑)~」と言ってくれました。
「えーそうですか!ありがとうございました」とお礼を言いました。
とても嬉しかったですし、やはりこの世でもっとも大切なのは気持ちだなぁと思いました。
どんなところにも分かってくださる方はおられるし、伝えることを諦めず、ありのままを表現することって本当に大切だとあらためて感じました。
大事に使い、繁盛店にしなければと思いました。
見込んでくれてその内容で貸しくれるわけですから、何でも自分たちだけでうまくいっているのではないという事、そして義理を欠く事や、顔をつぶすようなことは絶対にしてはいけないなと感じました。
それが年末に起こった、姫路別所店となる物件との出会いのエピソードです。
ぜひ、姫路別所店へお越しくださいませ、そんなところから生まれるうちの新店舗です。