ある取引先の社長が電話してきてくれた。
月末にある金融機関からうちにお金を払うと言っていたのが、事情があり、8日になると。
申し訳ない。約束を破ることになるから、あるものを解約して払おうと思うと。
私は、いえいえ、8日でしたらお待ちしますよ。全然大丈夫ですと、全然大丈夫ではないがそう伝えた。
何度か、いや、そんなわけには、いえ、大丈夫ですと問答があり、折れていただいた。
嬉しかったなぁ。
お金を払うっていうことに、そんなふうに思われているんだと感じて。
商売ってそういうものだ。
平気で遅れる人もいるし、忘れたふりをする人もいる。
お金の支払いをなんだと思っているんだと思った人もいた。本当にいろんな人がいたし、いる。
はたから見たらお金がありそうに見えるのかもしれないが、ほとんどの中小企業や個人事業主の財布事情なんて乏しいものである。
借りたお金を回し、その回転という経営の中で得られるプラスの分で前進しているだけであり、大口の顧客からの支払いが滞れば、一発ノックアウトなんて普通にある。
そんなものだ。
そんなことをよくご理解されているから、言っていた日より少し遅れるということを、そんなふうに想ってくれるし、言ってくれるんだろう。
ありがたいなぁと感じた。
世知辛い世の中で、金の切れ目が縁の切れ目と感じる人も多い。
でも、そうではない人もたくさんいる。
お金は信用、信頼。
いつに入る。またいつに出るって、まさに輸血や出血である。
1000万円の財布の中を10万円が回っているのではない。
1000万円の財布の中を1000万円が回っている。
お金を稼ぐ。
お金を集金する。
お金を支払うって、そんな簡単なものではないし、単純なものではない。
生きるか死ぬかと言っても過言ではないだろう。
それが、世の中を、自分の力で生きているということなのだと思う。
嬉しいお気持ちでした。
私も他人にそんなふうにしないとと改めて想った。
お金と期日。