工事の現場ではいつも最悪の事態を考えているのに加え、その先の責任の事を考えている。
例えば現場で、工事中にお客様のおうちをキズつけてしまうこと。大なり小なり絶対にないことはない。
なので養生に対しては人一倍いう。なぜなら「すみません」ではすまないから。必ず責任にはお金が伴う。
廊下をキズつけたならそれを直さないといけない。もちろん既存の廊下が気に入ってらっしゃる場合もあるし、心の問題もある。
仮に床の貼り直しとなったら廊下なら10万円はかかる。壁となったらどのようにして直すかにもよるが同じくらいかかる。
伺って謝るのも時間を使うし、かけがえのない置物などを壊したら謝罪ではすまないが、法治国家なのでお金でしか責任がとれないので換算する。
仮に現場で、たばこの吸い殻を捨てる缶が家の近くにあったら、私はたばこの臭いではなく、おうちを全焼させたら2千万と瞬間で連想している。いや、家財合わせたら3千万。引越し、ハイツ代入れたらプラス300万と。
足場にヘルメットなしで誰かが登っていて、仮に落ちて死んだらと恐ろしいといつも思う。このように思う。
当然当事者もかわいそう。
ただ、それに加え、お客様のおうちなら死亡事故を起こした損害賠償、また亡くなった職人の家族から訴えられでもしたら裁判費用30万。仮に管理面など完全に裁判で負けたら2億。人一人は今は2億円だといろんな保険屋さんに聞かされている。
台風で足場が倒れたら、保険はかけているが先ほどの死亡事故と同様、営業停止となったらその間の給与をはじめとした固定費の支払い、そして風評被害による売上の減収。当然来年は保険の掛け金も上がる。
足場が倒れてたまたま通行人に当たって死んだらまた2億円。ご家族に対する謝罪の現場は想像を絶するとイメージできる。
そんな事を責任者なので考える。誰も尻をぬぐってくれない。誰も。
死亡事故など、とんでもない問題を起こしたら新聞にも社名と私の名前は載る。
そうなったら大きな金額の損失が発生し、取引先にも「ご迷惑をかけすみません」ではすまない。
現場ではそんなふうにいつも思っている。
お金のことを真っ先に連想する。
全部そこに繋がるような思考回路になった。知らぬ間に。
リスクをとったらリターンが見込めるところでは攻めたい。そういうのが大好き。
しかし、リターンのないところでリスクは出来る限り無くさないといけない。
現場ではいつもこんなふうに思っています。