子供の頃に親や祖父母などから「友達の家でおやつをもらったり、ご飯を食べさせてもらったら必ず言いなさい」という躾を受けているかどうかは、社会人となってからコミュニケーション能力の一端を担うようになるくらい大きい事だ。
小学生くらいまでにこの習慣が身につけば、大人になってからも当然そういう行動は自然と取れる。
しかし、そういう習慣がない場合、大人になってもその重要性に気付かない場合が多く、おろそかになりやすい。
残念ながらこれは20歳くらいまでに習得することが不可欠で、それ以上の年齢になると一生この行動が出来ない傾向にあるように思う。
親は子供になぜ友達の家でおやつをもらったり、ご飯を食べさせてもらったら言いなさいと教育するのか。
それは親が恥をかくし、相手に失礼だからだ。ひいては人間関係を円滑にする術を教えている。
子供におやつをくれた子供の友達のお母さんとばったり会ったとき、間髪入れず「この前はうちの子が〜ありがとうございました!帰ってきてから美味しかったと喜んでいました」と言えたら、相手とのコミュニケーションはより良いものになっていく。
このとき相手のお母さんは「いえいえ、そんな、また来てくださいね」と返し、にこっと笑顔になるだろう。必ず笑顔に。
しかし、子供からその報告がなければ、当然そのひと言は言えないわけです。
あげた方はよく覚えているものなので、心の中で「お礼のひと言もないんだ」とつぶやくだろう。
その時点で、このお母さんとこちらとの人間関係は希薄なものとなり、「そういう人」というレッテルが貼られる。
子供には良くも悪くもそういう事になると皆まで教えた方がいい。必ず理解するから。
そして、自分が必ずお母さん、お父さん、おじいちゃん、おばあちゃんにそういうことがあったらきちんと報告しようと思わせれば確実にするようになる。
やがて子供は大人になり、社会に出て、お客様や取引先にしていただいたことをきちんと上司に報告するようになる。
すると、上司はお礼が言え、相手とのコミュニケーションがより上手くいき、必ず彼や彼女を褒めるだろう。そして認める。
上司が部下を認めるのは、仕事の能力もそうだが、まず一番にコミュニケーション能力なのだ。
余談だが、そういう部下は、昨日の夜にご飯をご馳走になったら、翌朝一番に「昨日はご馳走さまでした!」という。
よりコミュニケーション能力の高い人は「あそこの店の味、最高に美味しかったです。また連れて行ってください!ニコっ」とまで言う。
そういうふうに言われて嫌な気がする人は私はいないと思っている。
友達の家でおやつをもらったり、ご飯を食べさせてもらったらその日にきちんと親や祖父母に伝えるという子供の頃の教育は、これからの時代に最高に必要不可欠なコミュニケーション能力を育むと私は思う。