お客様に「見積りを見てもらってから検討していただこう」という思考回路の営業マンはどの世界でもなかなか売れない。
彼らは一概に「ぜひ見積りだけでもさせてください」と言う。
また、彼らは見積りをお客となる人に対しておごそかに提出する。
見積り獲得に全神経を使う人もいる。
売りたければそれは違う。
だいたい見積りをすることに何か意義はあるのか。これは昔から思っている。我々も「見積り無料」とうたっているし、世の中ほとんどの会社がそうであるが、実際に見積りにはお金はかかっている。
そう、見積りには時間や手間、紙やガソリン代、いろんな経費がかかっている。であるならば、決まりもしない見積りを提出することは意義があるかというどころか、会社にとっては損失である。当然個人としても同じだ。
本当に買っていただきたいなら、お客様に検討していただくのは見積りを提出するまでである。
営業マンの印象、立ち居振る舞い、話、そしてプレゼンテーション。この段階でお客様に欲しいと思わせるかが全てである。
その中にふんわりと価格の話も交える。ふんわりと。
買い手にとって途方もない価格だとダメだし、予算は無いと多くの方が口にはするが、漠然とはあるものである。
そうやって相手がどんなもので、いくらくらいなら買ってくれるのか、徐々にピントを絞っていくのである。
そして、見積りだ。
おごそかに、うやうやしくなど出す必要はない。かかるものはかかるのだ。
売り手は買っていただくその価格に見合ったサービスを、いや、それより少し期待を上回るサービスを提供すればいい。なので見積りは堂々と出せばいいのだ。
見積りを見てもらってから検討していただこうとするから失注する。お客となる方は、営業マンと一緒にいるその商談中が、買いたいという気持ちのピークである。営業マンが帰ってからはそれは徐々に下降するのが必然なのだ。
だから、見積りを出した瞬間に買っていただけるように、その前段階を大事にするのだ。前段階に全神経を、熱いパッションを込めるのだ。
繰り返しますが、見積りの提出に意義はない。オリンピックではないですが、参加することになんの価値もないのが見積りである。
決まらないと。決めていただかないと買い手のハッピーも売り手の存続も何もない。
見積りを出す側にもなるし、出される側にも私はなる。自分もそこに気をつけて営業しているし、そういう人から買いたいと思うし、買っている。