2019年12月13日

「死」とリフォーム

今日の神戸新聞の一面です。

 
神戸新聞

 
そうなんですね。「死」という話題に対してそれだけ抵抗感があるのですね。

 
でも、確かに私も父が死んでから感覚が変わりました。

 
それまでは近い身内は幼少期に父方の祖父が亡くなっただけで記憶にもなく、それまではそんな話題は身近ではなかったのもあり今とは全然感覚が違いました。

 
しかし、今は何の抵抗もなくなりましたし、やはり「いかに生きて死ぬか」はいつも考えていると言っても過言ではないと思います。それが武士道ですし。

 
 
私は例えば65歳のお客様には普通にこう言います

「今、お風呂をリフォームされた方がいいですよ。今まで頑張ってこられたんですから一層快適な生活を送ってください。そして、考えてもみてください。おうちを建てられて30年お使いのお風呂ですが少々傷んでいます。今工事をされたらまた30年間お使いいただけますよ。元が取れます!」

 
少し失礼かも分かりませんが直球で。返事は大体こうきます。

「そんな、30年も生きたらワシは95歳やないか!そんな生きたら嫁さんに怒られるわ(笑)」

 
人は120歳までも生きません。90歳で長生き。85歳でもまずまず。80歳ならもう少し。くらいが私のお客様を観察したうえでの統計です。

 
先ほどのお客様は頭の中で「ワシも元気に家の風呂に入られるのも85歳くらいかな。それなら今リフォームすれば20年使うことになる。今の風呂は30年使っているのだから時期としては決して早々ではないな」と。

 
間違っても今30年お使いのお風呂が50年大丈夫だと心底思っておられる方はおられませんし、言われたことも一度もありません。

 
「そうか、ワシがあと20年、嫁さんがあと30年やな。それなら今リフォームをしておこうか」となります。

人は元もとりたいと考える生き物です。

 
 
リフォーム業を生業にしている我々は人の死という事を絶対に考えた方が良い。

 
死に向かって行かれる途中の人生をいかに快適にお過ごしいただくかを、真正面から提案した方が良い。

 
礼を失しないようにそれをきちんとお伝えすることが支持されているから売れる。

 
相手の事を考えないで、売れたらいいという考え方では絶対に死というキーワードまで出さないでしょう。

 
新聞にもあるように高齢者ほど自らの死を考えている。

 
 
人は生まれたら必ず死にますからね。怖いことでも何でもありませんよね。

ただ、何か周りの人や世の中に対してちょっとでも残して終えたいなぁと考えております。

今42歳、あとどれくらいかなぁと。漠然としか分からないからいいんですよね。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
posted by orangeknight at 10:41
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