2023年12月20日

2つの挨拶まわり

リフォーム工事をする際、その現場の隣や、お向かいのおうちに「挨拶まわり」をする。

 
趣旨としては「そちらの誰々様のお宅でこんなリフォーム工事をします」と口頭なり、文書で告知し、「ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願い致します」と挨拶し、更に「お住まいのことで何かお考えのことがありましたら、また宜しければご用命ください」と宣伝する。

 
この「リフォームの挨拶まわり」を分析するに

1、工事の告知をする

2、工事車両、騒音へのご理解を求め、先に謝罪する

3、宣伝、営業活動をする

という3つの要素から構成されている。

 
足場を組んでとか、タイルのお風呂を解体するなどのリフォーム工事は、きちんと挨拶まわりをしておかないとトラブルの元になるし、施主様と近隣の関係を悪くすることもあるので、頭を下げ、下手(したて)にご挨拶する。

 
そう、リフォーム屋の「挨拶まわり」は下手(したて)なのだ。

 
私はリフォームをずっとやってきたので「挨拶まわり」は下手(したて)に、前述のような3つの要素を伝えるものだと考えていた。

いや、考えていたのではない、そういうものだと体が覚えていた。

 
「ご迷惑をおかけします〜すみませんが、よろしくお願い致します〜」的な挨拶の手法。

 
 
不動産をやり出して感じたことがある。

 
それは何かというと、リフォーム屋の「挨拶まわり」ではいかん。やっていけないということだ。

 
なぜなら、その「挨拶まわり」をした瞬間、上下関係がうっすらと出来てしまうのである。

 
うっすらならまだいいが、中には勘違いする隣人もいる。

 
こちらが低姿勢なものだから、いろいろ要求されるのだ。

 
なので「不動産の挨拶まわり」は対等な立場を伝えることが重要となる。アメリカンな握手みたいなイメージだ。

 
 
不動産の「挨拶まわり」を分析するに

1、土地や建物が自社所有ならその旨を告知、ご挨拶

2、その不動産を今後どうするかの告知

以上の2つの要素から成る。

自社所有の物件でなかったらもちろん2だけだ。

 
 
リフォームと違い、不動産は隣人と利害関係が出やすい。

リフォームと違い、不動産は長期間の付き合いとなる。

 
 
この2つがあるから、隣人とは対等な関係の構築が絶対条件となるのだ。

 
例えば擁壁。

擁壁とは、畑だった土地を、家を建てるような土地に盛り上げる際、その地上げした土が隣にこぼれていかないようにするためのコンクリートの枠みたいなものだとイメージしてほしい。

これは隣と必ず接する。隣の土地にもそれがあるから。

 
「擁壁をこのようにさせていただきたいのですが、よろしいですか?」と「リフォームの挨拶まわり」をすると、途端に隣人は怪訝な顔となる。

 
決定権がある場合無い場合を問わず「主人に確認します」とか「家のものと相談しておく」と回答を持ち帰るのだ。

 
ところが「不動産の挨拶まわり」をすると結果は異なる。

 
「擁壁をこのようにします。ご迷惑はおかけしませんのでよろしくお願いします」と軽く会釈し、堂々と振る舞う。これが「不動産の挨拶まわり」である。

 
すると隣人は「はいはい、お互い様やもんね」となるのだ。

 
そう言われると「いえ、新参者ですから、今後ともよろしくお願いします」と言えば隣人も「こちらこそ」となり関係性は上手くいく。

 
そんなものなのだ。

 
 
不動産をやりだして、そんなふうに学習した。

 
それをまずは自分が完全に会得して、下のものに伝え、教え、出来るようになるまでは、現在は不動産事業での「挨拶まわり」は自分でしている。

 
自分でしたからこそ分かったこと。

 
そして、リフォームと同じだと思っていて、最初、部下に任せて失敗したからこそ気付いたことである。

 
リフォーム屋の部下も「挨拶まわり」は当然ながらそういうスタンスだとインプットされているから、しょうがないことである。

 
 
利害関係のある隣人と末永く仲良くしていくには対等な関係性が一番である。

 
だからこそ、時と場合に応じた「挨拶まわり」が大切だなぁと感じたここ1年である。

 
 
「リフォームの挨拶まわり」と「不動産の挨拶まわり」の違いの話でした。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
posted by orangeknight at 20:46
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