2013年10月27日

今の日本が求めているもの

テレビでみのもんた氏が会見をしているのを見ました。

報道番組のその扱いにもびっくりしますが、息子の事件はいけないと思いますし、被害者には同情致しますがつくづく有名人は大変だなと思います。

そして、この結末がみのもんた氏自身が言っていたように「今の日本」が求めていることなのかなと感じました。

親はいつまでたっても親で子供は40歳になっても50歳になっても親からみたら子供、しかし親の責任はどうなんでしょうか?殺人を犯した息子は被害者と同等の結末は然りと思いますが、時に年老いた加害者の親にインタビューに行くマスコミの姿に違和感を感じるのは僕だけでしょうか。

有名人や権力者は普段良い思いをしている分バッシングもそれに比例して大きくなる。

結局普段の良いところはリスクを抱えたものでありますから、均したら(ならしたら)みんな同じなのかも知れませんね。


僕はみのもんた氏に関して常に抱いている感情がありました。

それは、7〜8年くらい前でしたか、世間で「リフォーム詐欺」が大きく取りあげられたときのことです。

内容は、ほぼお年寄りの家の床下に、床下換気扇や湿気をとる床下調湿材を必要以上にすすめ、それらを非常に高い金額で販売していた。

また床下の基礎に亀裂が入っているからと接着剤みたいなものを売ったり、効果のないような耐震金具を取り付け一部の悪質な業者が暴利をむさぼっていたというものでした。

テレビで見る映像は床下からあふれて庭まではみでている床下調湿材や、金具まみれの床下などもはやリフォームではなく詐欺のアイテムとしてそういうものを使っているという状態にしか見えない有様でした。

当時まだ起業していなく前の会社でリフォームの営業をしていましたがそれはもう超逆風、いや逆風というよりもそれらの一部の悪質な業者と同じような扱いを受け会社の売上が激落ち、それはもうひどい状態になりました。

テレビでは「リフォーム」という言葉が連呼されました。

そのときからです、リフォームという言葉が建築の中でワンランク下に見られだしたのが。

テレビで報道しているのはリフォームではなく床下の詐欺事件、にも関わらずテレビで物知りげにリフォームリフォームと語るコメンテーターや知識人。

テレビで最も取りあげたと僕が感じた局、毎朝のように流したと記憶しているのがみのもんた氏が担当していた朝の報道番組でした。

毎朝、それはもう全国のリフォームをしている会社がひどいことをしていると言わんばかりの番組構成でした。


自慢ですが僕個人は当時自分のOBのお客様に助けてもらい成績は落ちませんでした。全く落ちなかったことに自分のお客様への恩はいつまでも忘れません。

しかし、新規のお客様の獲得は全くもって困難という状況。何人もの仲間が会社を辞めました。新規が取れないというのは全ての業種で共通して死活問題なのです。

売れませんし、自分のやっている仕事に自信が持てない新人などが辞めていくのは当然の結果でした。

あれはマスコミによる過大な報道による風評被害だと今も思っていますし、何でもかんでも内情も分からないのにイッショクタに報道されたため本当に大変な数ヶ月でした。

世間の大きな力や大きな渦の前に自分の力などひとたまりもないと知ったときでした。

僕のマスコミに対する不信感はそれ以来のものなのです。


今回の件で何年も前のことですし、全くみのもんた氏に恨みも何もないですし、僕はむしろ同情しますが、彼個人というか母体であるマスコミ、権力者であるメデイアを使い世論を形成するのも人、そしてそれは万能ではなく一歩間違えば自身にも大いに降り注ぐ諸刃の剣であるということを感じましたし、それが世の中かとも思いました。

「今の日本」という言葉に何か深いものを感じましたし、この世の中全てが平家物語ですね。

しかし平家にはなりたい。歴史はいつも繰り返される。でも戦って、極めてそれがやがて落ちても、何もせずに中の下でいて批判だけする存在よりはよっぽど美しい、人間らしいと僕は思います。

恐ろしいマスコミ、しかし諸行無常ですね。
















posted by orangeknight at 16:52
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