セミナー108「材木の供給地や自給率」

昨日の続きです。おはようございます。

 
ウッドショックのことを簡単に書きましたが、勘違いしてはいけないことがあります。

 
イメージとしては、日本は米国から材木を多く輸入していて、米国本国での需要が旺盛だから、日本に木が送られてこないような感じがしますがそれは否です。

 
日本に入ってくる予定の材木が、ビューンと日本を通り越えて米国に届けられている。というのが正しい見解です。

 
林野庁のデータによりますと、日本は木材の全供給量のうち、米国から8,6%、カナダから7,7%を輸入しています。それらを合わせて米材と言います。

材木屋さんが「米松」や「米トガ」とか言いますが、これは「北米産の松」という意味合いがあります。

 
マレーシアやインドネシアからも入っています。合わせて7,4%。これらを南洋材と言います。

 
南洋材があれば北洋材というのもあります。北洋材というのはロシアのシベリア地域からの輸入材です。

 
主に松が多く、これも材木屋さんが「北洋、北洋」といつも言っています。リフォームではよく使われる天井の下地材である野縁(のぶち)、壁の下地材である胴縁がいわゆる北洋です。

 
以前にコンパネとベニヤの違いについて書きましたが覚えてくれていますか。

 
その中に構造用合板というものもあると説明しましたが、通は構造用合板とは言いません。「針葉樹」と言います。これが粋なのです。

普段普通に使われている構造用合板は北洋材、そう、シベリアの針葉樹、松なんですね。

 
 
それらが主に建築という分野で使われる材木です。

 
ベトナムからも8,6%、オーストラリアからも6,3%、チリが5,5%となっています。意外に少ないのが中国の2,6%、ニュージーランドの2,0%だと私は思っています。

 
 
日本の材木の自給率は、ひところに比べると年々上がっています。

 
国が2025年に50%にしようと、確か10年くらい前に始めてから(間違っていたらすみません)ジワジワ上昇中で、現在は38%、一時期は19%にまで落ちましたがだいぶん戻していいます。

 
しかし、戦後は90%以上の自給率があったんですから、まだまだこれからといったところでしょう。

 
山や林だらけの日本です。今回のウッドショックのような、他国の影響を受けることなく、自前の材木でもっと仕事をしたいなぁと改めて最近考える機会となりました。

 
兵庫県で育った木で家を作る。リフォームするって素晴らしいことですよね。

 
 
材木の供給地や自給率の話でした。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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