仕事は先着順でしてはいけない。
当然ですね。
仕事っていうのは、誰からの依頼であるか。これが順番を決める最大、最高、1番であります。
以前、私が職人のある人に「〇〇様邸はまだ工事に入れませんか?」と尋ねたら「はい、ただ、先に〇〇さん(うちの社員)の現場があり、そっちを先に聞いているもんで」と言われたことがあります。
その職人に全然悪気はありません。
でも、私はそれで「仕方がないですね」とは思わない。
むしろ不愉快になったというのが正直なところだ。
その職人の言い方もある。「その、社長の現場も早くしないといけないのは重々承知しているが、〇〇さんの現場もしばらく待たせているから、あと3〜4日くらいだけ待ってもらえませんか」と言えば、「そうですね、では早くそこをやってあげてください」と言うだろう。うちの会社の現場だし。
しかし、そのきちんと伝わる説明もなく、〇〇さんの現場を先に聞いているもんで、では、だめだろう。
それが、仕事は先着順ではなく、誰からの依頼であるかどうかを理解しないといけないということだ。
仮に、私がもう今後、その職人にうちの会社は仕事は出さないと言えば全てが終わるのだから。
どこの会社にも「社長案件」というものがある。
それを分かっている人と分かっていない人がいる。
考えたことがない人は、気付かないといけない。
完全に別物と考えないといけないよと。
社内で口酸っぱく言っている。
1,000万の新規案件も大切だが、それより、いつも声をかけてくださる10万円のCLUB会員様(オレンジナイトの以前からのお客様)を早くしましょうと。
営業は間違いやすい。
常連で親しくなると、お客様にも甘える。
「もう少しだけ待ってくださいね」と言いやすいし、ともすればそれを連絡することも省き、心の中で「あのお客様ならもう少し待ってくれる」と甘え、まだ世話にもなっていない、1,000万の新規見積りに時間を費やす。
優先順位が違うのだ。
どこの会社も店もそうであるが、顧客分類はピラミッドを形成する。
たくさんお客様はいるが、多くのお客様は三角形の下の方に存在し、その三角形の上の方に行けば行くほど人数は減るのだが、実は会社や店に、お金を落としてくださるお客様っていうのは、その上の方の方が多くを占めている。
上の方のお客様の方が、下の方のお客様より絶対数は少ない。でも、使ってくださるお金の額はよほど多い。
よく経済で言われる、富の大半は上の方の富裕層が持っているという、あの図解と同じように描ける。
これは絶対であり、会社の生命線は完全にそこにある。
そのお客様ゾーンにそっぽをむかれたら、会社なんて、うちの会社なんて一瞬で傾くだろう。
それくらい、ピラミッドの上の方のお客様に、繰り返し使っていただいていることで存在できているし、だからこそ、そこのゾーンのお客様に甘え、未だ世話にもなっていないゾーンや、10年前に1回、なにかを相見積りでお世話になった方に「早くしてくれ」と言われたからと、優先したらいけないのだ。
「良いお客様」ほど、普段は何も言わず許してくださる。
でも、それに甘えたらいけない。勘違いなんかとんでもない。
冒頭で、あえて分かりやすく私の例を出したが、常連のお客様は間違いなく私と同じような感情を心の中で抱いておられる。
あなたが常連としていく飲み屋、飲食店で、あなたは自分自身で、多少なりとも自分は常連であると想っているとする。
でも、あなたがドアを開け、店に入った瞬間、店がいっぱいで、店主にむげな態度をとられたら次回また行くだろうか。
それが答えである。
世の中そんなに甘くない。
なので、先着順ではなく、誰からなのだ。
私が飲食店の店主なら、玄関に飛び出て(店がいっぱいで)申し訳ないってきちんと話をするし、もうちょっとしたら空くからとか、代替案を提案し、全力で、常連のあなたに不愉快な想いをさせないよう、どうにかしようとするでしょう。
だって、そこで生かしてもらっているってことを理解しているし、本当にそうなのだから。
posted by 07:32