2012年08月11日

5%から8%

既定路線ではありましたが、消費増税法が成立しました。

思えば昔は100円のお菓子を買いに行く時、100円玉を握りしめて近所の駄菓子屋さんに走っていったものです。

それが103円になり、105円になりやがて110円になる。

僕は国が財政的に苦しく、役人がきちんと精査しなおしたうえで、なお不足であるというのなら日本のためですから喜んで税金はお支払いします。

ただ一点、これだけがひっかかるというものがあります。それは、下請けの中小企業が大企業に対し消費税分をそのまま価格に添加できないという事実です。

国はこれは公正取引委員会がきちんと対応する、ととりあえずは言っていますが日本全国、大企業の担当に「請求は5000万と消費税で、5400万ですか~、う~ん込みの5000万にしといてくださいよっ」と言われてしまうと、今まで5000万に5%で5250万、これを値切られて5000万、実際消費税は払わないといけないわけで、中小企業にとっては5000万の税込みとは4762万の事でした。

これが8%になると5000万の税込みとは4630万の事となり、132万円も減額ということになります。

シカマ工務店は元請けしかしていない会社なので、企業間でという事はあまりありませんが、お客様からはご指摘を受けます。

売り手にとっては380万の水廻りリフォーム工事なんですが、買い手にとっては380万と消費税8%の合計である410万の水廻りリフォーム工事と当然ながらなります。

これを「税込みの400万に」というのは買い手の意見としては分からない事はありません。

しかし、税込みの400万とは8%で換算するとすなわち370万のことであり、今の5%の税率で380万と消費税にすると399万となり不思議なことにあまり値切られません。

ここでも8%と5%という差が10万円の減額をおこしています。これがボディーブローのようにジワジワと効いてくると予想できます。

消費税率のアップというのは実際のモノ(サービスを含む)と総支払額の乖離を大きくするので、ここを気をつけておかないと僕らのような若く小さな会社はひとたまりもありません。

きちんとしたサービスを提供するためには適正な利益率というのが絶対条件です。これが浸食されるとあらゆるものが歪んできます。

国が決めた事ですので従いますが、お客様にこれまで以上に満足していただけ、かつ健全な経営を本当に意識しないとこわいなぁと思います。
posted by orangeknight at 09:36
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